これまでにご紹介したおすすめ絵本を掲載します。
とても美しいイラスト図鑑2冊をご紹介させて頂きます。
子供たちに科学的な目を育む1冊としてお薦めです。
手に取ると色の発色が美しく絵に深みがあり、紙質も温もりのある肌触りで、まずはこの絵本五感にうったえてきます。
海外の作品ですと、色味で分類したイラスト図鑑もありますが、日本だとその分け方の作品はあまりないので新鮮でもあります。
大切な人への新学年のプレゼントに最適な、残すにふさわしい「美しい図鑑」です。
てんてんきょうだい
文/山田 慶太
絵/田口 麻由
先月発売されたばかりの新刊です。
お兄ちゃんと弟の会話で進み、色々な文字に「濁点」がつくと「どうなるのか?どうなっちゃうのか?」という楽しい展開で進みます。
文字が読める年齢読めない年齢に関係なく、音とお話の展開で笑えるので、
3歳位から大人まで幅広い年齢に読み聞かせができます。
読み方の力が問われますが、兄弟の気持ちになりきって自然に読み聞かせができたら「笑いの渦」になる絵本です。
寓話に生きた人 イソップ
その人生と13の物語
イアン・レンドラー/文
パメラ・ザガレンスキー/絵
山下愛純/訳
イソップ物語は有名ですが、イソップがどのような人だったかは知らない人も多いのではないでしょうか?イソップは実は今から2500年以上も前に古代ギリシアに実在した奴隷だったとも言われています。主人に自分の意見を言うとその後いなくなった奴隷たち。恐ろしい目に合わない為に、自然や動物に例え表現することが始まります。その名手だったイソップ。その彼の人生もこの絵本は描いているのが見所です。他、13のイソップの物語が美しい絵で表現されています。【4・5歳位~】
ナイトランチ
エリック・ファン/文
ディーナ・シーファリング/絵
橋本あゆみ/訳
満月の真夜中、その馬車はどこからともなくやってきます。そして、おなかをすかせた動物たちにフクロウが美味しい食事を振舞うのです。 店じまいをしようとしたとき、一匹のねずみが・・。
最後のページのねずみの微笑みが、とても心に残ります。リズムの良い詩のような文、深く穏やかな気持ちになる絵、子どもにとっては夢の世界、大人にとっては赤ワインと共に味わいたいような絵本。
静かに絵本の世界を味わいたいかたへお薦めの絵本です。【3歳~&大人】
こどものくに傑作絵本
「わたしがあんであげる」せなけいこ/作・絵
せな先生の待望の新作です。2022年12月発刊。
一年で一番寒い季節になりますね。
さむがる森の動物たちに編み物のセーターを、るるちゃんが作ります。
静かで穏やかで温かい世界が、ページをめくるたびに広がります。
心も身体も温めたいこの季節の絵本として、おすすめです。
(2歳位から)
わたしがあんであげる (こどものくに傑作絵本) :せなけいこ - 金の星社
12月はクリスマスの月ですね。街は日に日にドレスアップされています。
そこで、今月のおすすめ絵本はクリスマス絵本です。
最近の絵本はたくさんおすすめでご紹介されているので、
今回は1998年発刊の絵本とその続編をご紹介します。
刺繡の作品が絵になっています。手作りの細やかな色合いを紙の絵本で見るとより味わいが深まる作品です。
同時にほっこりした気持ちになれる温かなこのストーリーで、クリスマス前のサンタさんを待つお子さんの気持ちを包んであげてくださいね。
11月のおすすめ絵本は3世代に受け継がれる名作です。
「もりのかくれんぼう」
1978. 11. 1発刊
末吉暁子/著 林明子/イラスト(偕成社)
(7・8歳位から)
3世代で楽しめる絵本です。
日常の延長が不思議な世界に繋がっていて、主人公はそこで、遊び「かくれんぼう」を通し、とても楽しい出逢いや体験をします。
読み始めると、森や山の空気が広がり、深まる秋の静けさに包まれ、
日暮れの帰り道の、なんとなく物悲しくなる感覚も広がることでしょう。
大人はノスタルジックな時間を懐かしみ、
お子さんは、文章と絵から「かくれんぼう」を実体験する楽しさと、
絵の中から動物を見つけ出す楽しさを味わえます。
1978年の作品ですが、「良い絵本は100年受け継がれる」という言葉が、
お子さんの集中の仕方でそれを物語ります。
もりのかくれんぼう | 偕成社 | 児童書出版社 (kaiseisha.co.jp)
「たすけてー」お母さん共感!
たすけてー
作・絵:りとうようい
出版社:金の星社
イボイノシシのお母さんが、サバンナで2匹の子どもを守り抜くために
スーパーウーマンのような奮闘を。はらはらどきどき最後はクスクスの絵本。
「いってらっしゃーい」お父さん必見!
いってらっしゃーい
作・絵:りとうようい
出版社:金の星社
大切な家族の為にお父さんが全力で奮闘している姿を、笑いと共に描く。
家に帰ったときの、家族の最後の表情は爆笑もの。
フランクとバートの だいすきかくれんぼ
作 :クリス・ネイラー・バレステロス
訳 :田元 明日菜
出版社:化学同人
全頁に表れる美しいピンク色が印象的な海外絵本の日本語版です。
テーマは「勝つことよりも大切なことみ~つけた!」です。100まで数えるかくれんぼのお話なので、楽しく数字のお勉強も。美しく楽しい絵本です。
ぴーぴーばっくしまーす
作 :片山 健
出版社:福音館書店
多くの方の声が集まり、復刻された絵本です。
片山健先生の絵本であることも興味深いところですね。
0・1・2歳へ。
ねずみくんが、線を引きながら、ばっくすると、うさぎさんに「どん!」
ふたりで、「あはは」と笑い、なんともほのぼの心が温かくなります。
お子さんには、「どん!」と少し強調して読むと笑いますよ。
そして、この絵本に触れあった後、
さりげない日常で、お子さんが「ぴ~ぴ~ばっくしま~~~す」と声をあげて、
「かわいい」と感じるシーンに出逢えることでしょう。
戦争をやめた人たち 1914年のクリスマス休戦
文・絵: 鈴木まもる
出版社: あすなろ書房
第一次世界大戦の戦場でドイツ軍とイギリス軍との間で本当にあった実話です。
彼らは、なぜ戦争をやめることができたのでしょうか?
戦争をやめた人たち 1914年のクリスマス休戦(あすなろ書房)
7月のおすすめ新刊絵本
イタリアから届いた恋の絵本です。
今月は大人の方へこの2冊の絵本をお薦めします。
恋をしたことがある人ならば、きっと自分を重ねるページに出会い、クスッと笑うことでしょう。
ダヴィデ・カリ/ぶん
アリーチェ・ロッティ/え
橋本あゆみ/やく
2022年7月15日発売
■「ちびちびパンダ」(金の星社)
作・絵:みやにし たつや
2022年6月発刊(3歳位~)
みんな大好きパンダちゃん。もし、トンボに乗れるほどの小さなパンダちゃんがいたら??大人気作家 みやにし先生の新刊です。子供たちの大好きな繰り返しの中に、「わくわく」と「どきどき」がいっぱい。川のページに登場する○○○〇の意外性に大人は?ですが、子供たちにはツボで大爆笑が起こりますよ。
詳細は金の星社ホームページで↓
■「ことりのメルおっこちる」(化学同人)
コーリー・R・テイバー/さく
よしいかずみ/やく
2022年6月15日発刊(5歳位~)
2022年コールデコット賞オナー受賞作品。9か国で翻訳。
普通は横開きの絵本を縦開きにすることで「高さ」を表現している楽しくかわいい絵本。読後、大人も子供もあたたかい気持ちになれます。
中身はこちら、化学同人ホームページで少し見ることができます↓